やきそば母ちゃん

主婦になってから「自分のルール」が出来つつある。
買い物は週に二回、などなど。
最重視していることは
「食べ物を腐らせないようにする」
ことだ。
我が家には最低限の野菜しかない。

「あなたの家って、余った野菜で焼きそば作れないよね」
と母は言う。
しかも毎日のように
「余った野菜で焼きそば」
発言が飛び出す。
なぜ焼きそばに固執するのか?
過去を振り返ってみた。

家族みんなで日曜日の昼食。
メニューはラーメン。
私のラーメンはニンジンやキャベツ…野菜がてんこもりだ。
「チャーシューがいい!なんで野菜ばかりのせるの?」
私は不満をこぼす。

野菜が余った、あーあ。
そんなスタンスで作ったラーメンだと思わない。
むしろ、母なりの思いやりだったのであろう。
家庭を持ったいま、大切な家族に野菜をとってほしいという気持ちが痛いほどわかる。

「融通が利いてないよ!野菜はもっと臨機応変に使おうよ!」
母はそう訴えたいのであろう。

余った野菜と中華麺。
やきそば母ちゃんの最強のレシピだ。